大脳皮質アストロサイトに発現するPax6遺伝子と脳高次機能との関連を探る
Project/Area Number |
18053003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野村 真 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 助教 (10323007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大隅 典子 (大隈 典子) 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00220343)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 大脳皮質 / アストロサイト / 増殖・分化 / Pax6 / GFAP / S100β / Akt / グリオーマ / Nestin / RC2 |
Research Abstract |
アストロサイトの発生におけるPax6遺伝子の役割を探るため、本年度は特に1)Pax6変異体を用いた、in vivoにおけるPax6の機能解析、2)Pax6の下流制御分子の検索、3)神経膠腫(グリオーマ)におけるPax6遺伝子の発現解析を行った。その結果、1)胎生期の脊髄におけるアストロサイトの発生様式を野生型とPax6変異胚とで比較したところ、胎生16日におけるアストロサイト前駆細胞の数がPax6変異胚で有意に増加していた。この結果はin vitroにおいて、Pax6変異胚由来のアストロサイトの増殖率が増加している現象と一致する。また、in vitroでスクラッチ法によるwound healing assayをおこなったところ、Pax6変異胚のアストロサイトは野生型と比較して顕著に移動能が増加していることが確認された。2)in vitroにおいて、野生型とPax6変異胚由来のアストロサイトで発現に差のある遺伝子を検索したところ、セリンースレオニンキナーゼであるAktが候補に上がった。Aktはリン酸化されることで活性化状態になるタンパク質である。そこでこのAktについて、非リン酸化タンパクとリン酸化タンパクの存在量を、野生型とPax6変異胚由来のアストロサイトで比較した。ウエスタンブロッティングの結果、Pax6変異胚のアストロサイトで、特にリン酸化Aktの量が顕著に減少していることを明らかにした。さらに、3)様々な種類のグリオーマにおけるPax6遺伝子の発現量を、ウエスタンブロッティング法によって比較したところ、悪性度の高いグリオーマにおいてPax6の発現量が顕著に減少していることが明らかになった。これらの結果より、Pax6はアストロサイト前駆細胞からアストロサイトに分化するのに必要な分子であること、Pax6の機能が失われると、非常に増殖率が亢進し、これがグリオーマにおける高い増殖率の基盤になっている可能性が考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Pax6 transcription factor is required for the interkinetic nuclear move ment of neuroepithelial cells.2007
Author(s)
Tamai, H., Shinohara, H., Miyata, T., Saito, K., Nishizawa, Y., Nomura. T. and Noriko Osumi
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Journal Title
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Peer Reviewed
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[Journal Article] Abnormal migration and distribution of neural crest cells in Pax6 heterozygous mutant eye, a model for human eye diseases2006
Author(s)
Kanakubo, S., Nomura, T., Yamamura, K-I, Miyazaki, J-I., Tamai, M., Osumi, N.
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Journal Title
Gene Cells 11・8
Pages: 1335-1345
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