ラジアルグリア/アストロサイト特異的アミノ酸代謝酵素異常による神経疾患の病態解明
Project/Area Number |
18053007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
榎戸 靖 Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 准教授 (90263326)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 先天性アミノ酸代謝異常 / ホモシスチン尿症 / 精神発達遅延 / うつ病 / アストロサイト / ホモシステイン / 神経幹細胞 / ニューロン |
Research Abstract |
ニューロン-アストロサイト間で見られる物質代謝の区画化(metabolic compartmentalization)は、他の臓器には見られない極めてユニークな脳代謝の特徴である。しかし、それらの分子基盤ならびに破綻によって引き起こされる神経病態については未だ不明の点が多い。 我々は、脳神経系におけるアミノ酸代謝とそれらの異常によって引き起こされる精神・神経疾患の分子病態メカニズムの解明を目指し、ホモシスチン尿症原因遺伝子として知られるシスタチオニンβシンターゼ(CBS)の脳内での働きに注目し解析を行った。その結果、CBS欠損によってアストロサイトから過剰に放出される細胞毒性を持った中間アミノ酸代謝産物が、神経前駆体細胞ならびにニューロンの死を引き起こすことを明らかにした。さらにメチオニンサイクルで働く代謝酵素が、ニューロン-アストロサイト間でそれぞれ異なる細胞局在を示すことを見出した。これらの結果は、アストロサイト-ニューロン間metabolic compartmentalizationの生理学的意義、ならびにアストロサイトの異常に端を発する非自律的な神経細胞死(non-cell autonomous neuronal death)の分子メカニズムを解明する上で極めて重要な知見である。 現在、アストロサイト特異的アミノ酸代謝酵素欠損マウスの作成およびそれらのメタボローム解析を行うことにより、これまで知られていなかったアストロサイト代謝異常と関係した精神神経疾患、特に先天性アミノ酸代謝異常疾患の発症メカニズム解明を目指し引き続き研究を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)