植物栄養ゲノミクス研究のための転写制御因子の高速探索
Project/Area Number |
18056019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高橋 秀樹 The Institute of Physical and Chemical Research, 基礎代謝研究チーム, チームリーダー (00333302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 昭徳 独立行政法人理化学研究所, 基礎代謝研究チーム, リサーチアソシエイト (20415194)
丸山 明子 独立行政法人理化学研究所, 基礎代謝研究チーム, 研究員 (70342855)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 植物 / ゲノム / 環境応答 / 代謝調節 / 転写制御 |
Research Abstract |
シロイヌナズナのゲノム上には約2000個の転写制御因子が存在する。これらのうち、K,N,P,Sなどの栄養分の吸収を調節する転写制御因子として機能が明らかにされているものはごく一部である。本年度は、窒素栄養および硫黄栄養の吸収過程の制御を中心に研究を進め、特に、窒素栄養応答で重要な役割を果たす新規転写制御因子AGL21について以下に記載する成果を得た。 昨年度、転写制御因子のコード領域または上流・100bpにトランスポゾンの挿入を有する303系統の遺伝子破壊株を用いて、硝酸イオントランスポーターNRT2.1のmRNA発現量が野生株と比較して変化する系統を複数系統単離した。その中で、AGL21遺伝子破壊株(agl21-1)は、低C/N条件でNRT2.1のmRNA発現量が野生株より顕著に増加する破壊株として単離された系統である。AGL21は、硝酸イオンの刺激に応答して側根の伸長を促進するANR1と相同性が高いMADS box型の転写制御因子であった。培地のC/N条件を変化させてagl21-1の表現型を観察した結果、AGL21が低N条件で主根の成長に必須の因子であることが明らかとなった。さらに、硝酸イオンセンサーとしての機能をもつと推定される硝酸イオントランスポーターNRT1.1の遺伝子破壊株(nrt1.1)は、低N条件でagl21-1と同一の表現型を示すことを見出した。この表現型は、高C/N条件で強まる傾向がみられた。野生型(Nossen)、agl21-1、nrt1.1を用いてマイクロアレイ解析を行った結果、agl21-1とnrt1.1において、窒素欠乏に応答する遺伝子群の発現プロファイルに強い相関が認められた。また、AGL21とNRT1.1は互いを制御する関係にはなく、何れかの欠損により、低N条件で主根の成長が抑制されることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(22 results)