三量体Gタンパク質の脂質ラフト局在と活性調節の分子メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
18057002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中畑 則道 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 教授 (60045804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 孝洋 東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (80298207)
小原 祐太郎 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (40400270)
斎藤 将樹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (50400271)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 脂質ラフト / Gタンパク質 / G_s / サイクリックAMP / Gβ / コレステロール / ガングリオシド / アデニル酸シクラーゼ |
Research Abstract |
脂質ラフトはスフィンゴ脂質、コレステロールやスフィンゴ糖脂質などに富む細胞膜マイクロドメインであるが、受容体を介するシグナル伝達が効率的に行われる場としても重要であることが近年示唆されている。われわれは最近、PI代謝回転のマストパランによる抑制メカニズムについて検討したところ、マストパランは脂質ラフトからGαqを遊離させ、その作用点は脂質ラフトのガングリオシドであることを明らかにした。しかし、ガングリオシドとGαとの相互作用の分子メカニズムや、Gq以外のGタンパク質の脂質ラフトにおける局在や活性調節におけるガングリオシドの役割については不明のままである。そこで本研究では、マストパランによって引き起こされる脂質ラフトの構成分子の変化を詳細に調べるとともに、Gq以外の三量体Gタンパク質であるGsの局在や活性調節におよぼすマストパランの作用を解析し、脂質ラフトにおける三量体Gタンパク質の活性調節機構の解明を目的とした。はじめにGsの機能について解析を行った。その結果、マストパランはGsシグナルであるサイクリックAMPの上昇作用を用量依存的に抑制し、その作用はガングリオシドによって拮抗されることを明らかにした。また、Gαsの細胞内分布をGFP-Gsを用いて形態的に検討したところ、マストパランはGsを細胞膜から細胞内へと局在変化させることを見出した。一方、脂質ラフト画分を蔗糖密度勾配遠心法により分離すると、正常状態ではGαsが脂質ラフト分画に存在するのに対し、マストパラン処理によりGαsが脂質ラフト分画で減少することが明らかになった。これらの結果から、マストパランのガングリオシドを介する三量体Gタンパク質のラフト局在に及ぼす作用は、GqのみならずGsについても当てはまり、三量体Gタンパク質に共通の現象である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(26 results)