Budget Amount *help |
¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
生体内で生じる変性自己細胞や侵入した微生物は,近隣の食細胞に貪食され分解されることで,生体内の恒常性が保たれている。取り込みには,食細胞内の低分子量G蛋白質を介する細胞骨格再編成が必要だが,その詳細は不明であり,本研究はG蛋白質を介する貪食経路解明が目的である。 SR-BIを介する低分子量G蛋白質活性化機構 SR-BI依存貪食を行うマクロファージ株に,低分子量G蛋白質Rac1,Cdc42,Rhoそれぞれのドミナントネガティブ体発現ベクターを導入し,貪食効率を測定した。Rac1,Cdc42が本貪食反応に必要であることが判明した。次に,これらのG蛋白質経路へのMAPキナーゼの必要性を特異阻害剤を用いて調べると,ERK,p38,JNKのいずれも貪食時のRac1,Cdc42活性化に必要ないとわかった。MAPキナーゼはSR-BI依存貪食時に活性化することより,G蛋白質経路とMAPキナーゼ経路は,SR-BI下流で独立に働く可能性がある。 G蛋白質共役型受容体(GPCR)による微生物貪食排除の調節 GPCRに属するカンナビノイド受容体(CB1,CB2)のマクロファージ貪食能への関わりを検証した。エンドカンナビノイドの2-アラキドノイルグリセロールは,CB2を介して貪食受容体dectin-1の機能を促進し,真菌の貪食排除を亢進することがわかった。G蛋白質により感染免疫が調節される例が提唱された。
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