Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
神経細胞移動は複雑な脳組織の形成において必須の発生段階であるが、そこに関わる分子機構についてはまだあまり良く知られていない。その過程で神経細胞が大きく細胞形態を変化させるために、細胞骨格制御め鍵分子であるRhoファミリーG蛋白質の関与が予想されてはいたが、Rac1などのノックアウト動物では早期致死となるため、その神経細胞移動における働きは未解明であった。そこで、我々は「子宮内エレクトロポレーション法」を活用し、発生途上のマウス胚の局所脳に特定の遺伝子を導入することによって、以下のことを明らかにした。1)Rac1のエフェクターのーつであるPak1が神経細胞移動に関与しているということが、子宮内エレクトロポレーションによる過剰発現やshRNA導入によるloss of functionでの観察などで示唆された。まだ予備的結果に過ぎないので、今後さらに良く詰めて行きたい。2)神経細胞移動の鍵分子と言われていたCdk5が、細胞周期に関連するp27kip1をリン酸化することで安定化し、移動神経細胞におけるアクチン細胞骨格系を制御することによって、神経細胞移動に関与していることを明らかにした。その過程でp27kip1がRhoファミリーG蛋白質RhoAの活性を抑制することで、アクチン結合蛋白質コフィリンの機能を活性化し、アクチン細胞骨格を制御していることが示唆された。3)Ptflaが下オリーブ核神経細胞の移動と分化にも関わっていることが明らかになった。
All 2007 2006
All Journal Article (10 results) (of which Peer Reviewed: 6 results) Presentation (1 results)
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