Project/Area Number |
18059013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宇治原 徹 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (60312641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手老 龍吾 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 助教 (40390679)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 脂質二重膜 / 相分離構造 / 膜タンパク質 / ラフト構造 / バイオデバイス / 半導体デバイス |
Research Abstract |
生体膜は数種類の脂質からなる多元系で、体内の環境に応じて「相分離」し、ドメイン構造を形成する。最近の研究で、このドメイン構造が膜タンパク質の凝集場所としての役割を果たしていることが明らかになっている。本研究では、この体内現象を模倣し、半導体デバイス上に展開した生体膜において、様々な外的刺激を印加することで相分離を誘起し、ドメイン構造の形成・移動の制御を行うことを目的とした。 昨年度までの研究において、光により脂質膜を局所的に温度変化させることで、相分離現象が促進されることを見いだし、さらに、それが局所的な脂質組成の分配によることを示した。本年度はさらにそれを発展させ、以下のことを行った。 1.脂質膜全体の温度制御と、局所的な光照射を組み合わせることで、任意の位置に相分離構造を形成、移動させることに成功した。このことは、実際の生体膜における位置選択的な相分離構造形成を模倣した結果であると考えている。 2.実際の生体膜においては、ラフト構造と呼ばれるコレステロールを含む相分離ドメインが重要であり、本研究においても、人工的にラフト構造を再現し、それに光照射を行ったところ、ゲル相ドメインと同様に位置選択的な形成に成功した。 3.膜タンパク質を導入した脂質膜を形成し、これらの現象を膜タンパク質の制御に応用する準備を整えた。 4.さらに、電気的刺激による相分離構造の凝集制御にも成功した。このことは、電荷が相分離構造の局所形成に寄与していることを示す結果である。
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