Project/Area Number |
18059016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
王子田 彰夫 Kyoto University, 工学研究科, 講師 (10343328)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 分子認識 / シグナル伝達 / 蛋白質 / 有機化学 / バイオイメージング / たんぱく質 |
Research Abstract |
1)当該年度ではまず、申請者のこれまでに開発した「リアクティブタグシステム」が実際にタンパク質上でも機能するかどうかについて発現タンパク質を用いて検討した。タンパク質としてはCA6D4タグを組み込んだEGFP (enhanced green fluorescence protein)およびMBP (maltose binding protein)選択した。これらのタグ導入タンパク質に対してα-クロロアセチル基を有する亜鉛錯体プローブを反応させると、共有結合にラベル化が速やかに進行することをMALDI-TOFマスおよび蛍光ゲルイメージャーによる解析から確認した。 2)次に本ラベル化反応の選択性について検討を行った。数種類のフリーチオール含有タンパク質を共存させ亜鉛錯体プローブとの反応を行うと、タグ付きEGFPにのみ選択的にラベル化反応が進行することが明らかとなった。さらに擬似的な細胞複雑環境として、(i)タグ導入タンパク質を発現する大腸菌ライセート、および(ii)タグ導入タンパク質を発現する大腸菌内においても検討を行った。結果として、タグを導入したMBPタンパク質に選択的なラベル化反応が進行することを確認できた。本実験より、この「リアクティブタグシステム」は高いラベル化選択性を有するシステムである可能性が示唆された。 3)「リアクティブタグシステム」のバイオイメージングへの応用を検討するため、細胞表層に発現したタグ付き受容体タンパク質の発現系の構築を行った。発現タンパク質としては、まずブラジキニン受容体(B2R)タンパク質を選択した。この細胞系に対して蛍光色素を導入した亜鉛錯体プローブを作用させると蛍光色素導入アンタゴニストとのマージ画像が得られることから亜鉛錯体プローブによるB2R受容体のラベル化が起こっていることが確認された。しかしながら、この蛍光イメージは洗浄により容易に消失することからタグ-プローブ間での共有結合は形成されていないことが明らかとなった。共有結合ラベル化を実現するために今後のさらなる検討が必要である。
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