Project/Area Number |
18589120
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma Institute of Public Health and Environmental Sciences |
Principal Investigator |
加藤 政彦 Gunma Institute of Public Health and Environmental Sciences, 調査研究グループ, 研究員 (30292593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 博一 国立感染症研究所, 感染症情報センター, ウイルス第室長 (20391807)
石岡 大成 群馬県衛生環境研究所, 調査研究グループ, 研究員 (80391811)
丸山 健一 群馬県衛生環境研究所, 調査研究グループ, 研究員 (70229615)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Keywords | 気管支喘息 / ウイルス感染 / 好酸球 / 遺伝子 / 小児 |
Research Abstract |
ウイルス感染は、気管支喘息(喘息)の増悪および発症に関与している。昨年度我々は、小児喘息発作の原因ウイルスを同定し、ライノとRSが主であること、また喘息発作時、特にライノウイルスによる発作時には、血清中の好酸球由来組織傷害性蛋白の1つであるEosinophil cationic protein(ECP)やIL-5が上昇していることから好酸球活性化の関与の可能性を報告した。今年度は、さらに喘息発作の予防や治療の効果を検討するため、治療前に全身性ステロイドを投与していない患者において発作後の全身性ステロイド治療の効果を治療前後で比較した。その結果、喘息発作時に有意に上昇していたECP、IL-5、IL-6は治療後有意に低値を示し、好酸球性気道炎症の抑制に全身性ステロイドが効果的であると思われた。一方、喘息の病態である慢性の好酸球性気道炎症の増悪機序を解明するため、網羅的な遺伝子解析法を使用して、喘息患者に高発現している遺伝子群を解析した。すなわち、軽症の喘息患者から好酸球を採取し、好酸球の活性化を来たすことが明らかなEotaxin、GM-CSF、IL-5、PAF、sIgAで好酸球を刺激し、発現している遺伝子をGenechip(Affymetrix)にて解析した。その結果、これらの5つの刺激全ておいて、対照に比べ2倍以上高発現した遺伝子には、Caspase4(apoptosis-related cysteine protease)、Serine/threonine kinase 17b(apoptosis-inducing)、Chemokine(C-C motif)ligand 5、Chemokine(C-C motif)receptor 1などが認められ、これらの分子は今後の新たな喘息治療ターゲットの候補になる可能性があると考えられた。
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