腫瘍血管新生と低酸素環境を標的としたテーラーメード癌治療法の創出
Project/Area Number |
18591461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 章 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (60324646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 悦朗 京都大学, 医学研究科, 助教 (80359801)
小川 晃平 京都大学, 医学研究科, 助教 (10359789)
長山 聡 京都大学, 医学研究科, 助教 (70362499)
米永 吉邦 京都大学, 医学研究科, 医員 (10422974)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,870,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 腫瘍血管新生 / VEGF / RECK / hydrodynamics-based transfection procedure / 血管成熟度 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
本研究では、固形腫瘍内微小血流獲得機構をヒト膀胱癌細胞株ECV304とヒト線維肉腫細胞株HT1080を用いて検討した。ECV304マウス皮下腫瘍モデルでは、血管擬態、モザイク血管などの血管内皮細胞を介さない血管外微小血流機構の存在が示された。In vitroでは、ECV304は管腔形成、血管内皮細胞関連分子の発現を生じ、可塑性を示した。ヒト臍帯静脈内皮細胞との共培養では、腫瘍細胞と血管内皮細胞の協調による血管形成の可能性が示された。また、HT1080VEGF強発現株を用いてマウス筋肉内腫瘍を作成し、腫瘍血管の微細形態を観察したところ、壁細胞による血管内皮細胞の被覆率はVEGF群で有意に低値であった。出芽型、管腔分割型血管新生の初期像である血管内皮細胞膜上のabluminal processおよびluminal processは、後者には差がなかったが、前者はVEGF群で有意に高密度であった。よって、HT1080の腫瘍血管新生においてVEGFは管腔分割型よりは出芽型血管新生を誘導し、壁細胞による血管内皮細胞の被覆率を下げることが示された。 以上により、固形腫瘍内微小血管の多様性と主な血管増殖因子であるVEGFが誘導する腫瘍血管新生の微細構造の特徴を明らかにした。 また、RECKを用いた肝転移に対する治療実験では、hydrodynamics-based transfection procedureにより肝に発現させることが可能となり、腫瘍血管密度の低下と肝転移巣の増殖抑制効果を見いだしている。現在、RECK発現部位におけるMMPの発現抑制と腫瘍細胞の血管外浸潤の抑制、血管成熟度との関連を解析中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)