Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椿 広計 筑波大学, ビジネス科学研究科, 教授 (30155436)
稲垣 敏之 筑波大学, システム情報工学研究科, 教授 (60134219)
金藤 浩司 統計数理研究所, データ科学研究系, 助教授 (40233902)
山本 和夫 東京大学, 学内共同利用施設等, 教授 (60143393)
国友 直人 東京大学, 経済学研究科, 教授 (10153313)
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Research Abstract |
特定領域研究の申請をターゲットにして調査研究を行った.主に統計数理研究所リスク解析戦略研究センターの研究者およびリスク研究ネットワークの会員組織(39研究組織)に対するヒアリングを中心に調査研究を実施し,個別リスク関連分野における重要な問題解決のために限界突破が必要な方法的課題の抽出を行った.その過程で,リスクの発見やコミュニケーションの問題も重要であり,それまで想定してきた統計科学とリスク工学の視点に加えて情報科学の視点も導入することが必要であることが明らかとなった.そこで,発見科学の領域の研究者を中心に参加を呼びかけ,合同で調査研究を行った.その結果,リスクの問題に科学的対応するための基盤を構築するために,リスクに関する知識発展のプロセスを確立することを目標とすべきであるという結論を得た.これが実現すれば,統計科学と情報科学の融合による知識発展プロセスの確立という,リスク科学だけに止まらない大きな成果が得られることになり極めて重要な課題であることが確認された. 具体的には,リスクに関わる主要な方法論として,リスクの予兆,データ収集,リスク発見,モデリング,定量評価,最適化の6分野を特定し,また,当面の適用領域としては,地震災害,製品安全性,医薬品リスク,医療事故,環境リスク,金融リスク,ビジネスリスクなどの重要分野を特定した.そのほか,全体的な視点から,リスクの体系化,社会対応,潜在リスク検知などの研究領域を特定した.以上を組織化して,(A)体系化と理念 (B)定量的リスク科学の深化,(C)定量的リスク科学の展開へのグルーピングを行い,特定領域「統計科学と情報科学との融合による定量的リスク科学の確立」の領域申請を行った.
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