Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 雄二 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10113797)
藤田 剛 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80302595)
清野 聡子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80251320)
小出水 規行 弘前大学, 農業工学研究所, 主任研究員 (60301222)
東 淳樹 岩手大学, 農学部, 講師 (10322968)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
本研究は企画研究であるため,研究の方向性について議論することが中心である. 1.目的と背景 農耕地生態系に関わる研究の現状を整理し,今後の農耕地における生態系の保全・回復プログラムを研究サイドから如何に進めてゆくかについての方向性であった.ここでは,(1)農業土木学分野における自然環境保全研究と生態学分野の研究とが乖離する要因把握と修正の方策,(2)現在ある生態系評価モデルの不完全さの認識と新たな汎用予測モデルの方向性,(3)空間スケールの重要性に関する再認識,(4)合意形成や事業における官学民のコラボレーションなどの社会科学的アプローチ,等が主要な議題となった.重要かつ具体的な例として,農業土木サイドの研究が施工を意識したものに偏りがちであり,結果としてマイクロハビタットスケールには対応するものの,それ以上の空間スケールを意識していない場合が多いため,断片的な対応となりやすい点が挙げられ,生態学サイドは具体的な対応を意識しない評価にとどまっている点を指摘した. 2.生態系評価に関する普遍性と特殊性 地域の空間構造にかかわらず普遍的な評価を行うためにはどのような評価法が合理的であるかについて議論した.これには,地域性にもとづく,特殊性の整理を一方で行う必要性が指摘され,その上で生物の種やギルドに応じた普遍性を再構築する事が,解決への糸口に在りうるという結論に至った.これに従って,空間スケールや地域性を比較する本研究の意義が確認され,継続的にこの研究グループで取り組むべき課題であるという共通認識を得た.
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