Project/Area Number |
18650005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Software
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 浩 Kyoto University, 学術情報メディアセンター, 教授 (10243057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津邑 公暁 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (00335233)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ソフトウェア学 / 計算再利用 / 投機実行 / プログラム変換 |
Research Abstract |
●再利用率に基づく実行判定法の評価 計算再利用には、再利用可能性判定や将来の再利用のために計算結果を保存するオーバヘッドがあり、これらを正しく見積もって再利用が効果的な部分計算のみを対象とすることが、全体の処理効率向上には不可欠である。前年度に設計した、再利用率に基づく部分計算結果の保存の中断や再開を行う機構を、プロセッサの消費電力の観点で評価した結果、再利用による高速化効果をほとんど損なうことなく、10%以上の消費エネルギー削減が達成できることが明らかになった。 ●再利用と並列処理の併用 再利用オーバヘッドを隠蔽・緩和する別の方法として、成功を期待して再利用結果に基づく計算を投機的に実行するスレッドと、失敗に備えて再利用せずに計算を行うスレッドとを、再利用可能性の判定とその結果に基づく計算を行うスレッドと並列実行する方式を考案した。この方式は、再利用が困難なプログラムにも効果的なプログラムにも有効に作用し、SPEC CPU95の性能を平均5%向上させる効果があることが確認できた。 ●再利用と投機実行の併用 類似性の高い部分計算を繰り返すプログラムでは、完全な再利用ができない部分計算であっても、その大半が再利用可能であることが極めて多いことを見出した。そこで、主要な入力が一致する部分計算を再利用可能と投機的に判断し、計算過程で不一致が検出されたときに不一致に伴う必要な計算だけを行う方式を設計し、プロセッサの最悪割込性能解析に適用した。その結果、再利用をしない場合に比べて数万倍の性能が、また投機を行わない場合に比べて数千倍の性能が、それぞれ得られることが明らかになった。
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