故障率の変動を考慮した空間冗長度の時間畳み込みによるクラスタシステムの高信頼化
Project/Area Number |
18650010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Computer system/Network
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 宏 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20212102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南谷 崇 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (80143684)
近藤 正章 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任准教授 (30376660)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ディペンダブルコンピューティング / クラスタシステム / モデル化 / 多重故障 / 計算システム |
Research Abstract |
(1)時間畳み込み方式の体系化:平成18年度に行った故障率が空間的にのみ変動する場合の体系化を、故障率が時間的にも変動する場合に拡張して体系化を試みた。時空間上での論理的な冗長度は、過去の状態保存で用いた空間冗長ベクトルにも依存し、K重故障に対応するためにはK種類の異なる空間冗長ベクトルが必要となる。故障率が時間的に変動しない場合は、このベクトルは静的に決定され実行中に変更する必要はない。しかし、故障率が時間的に変動する場合には、過去(K-1)回の状態保存で用いた(K-1)種類の空間冗長ベクトルと現在の故障率から、最適な空間冗長ベクトルを求め、実行中に動的に変更する必要がある。この最適なベクトルは、K=2の時は全探索で解を見つけることは出来るが、一般のKに対して解くのは難しいこともわかった。故障率の時間変動に制約がないことがその困難さのひとつの理由である。 (2)性能・信頼性評価:まず、平成18年度に開発したシミュレータの高速化を行った。その後、全探索で解を見つけられるK=2の場合の性能・信頼性評価をこのシミュレータを用いて行い、提案手法の有効性に関して検討を行った。次に、実システムでの評価を目指し、Webサーバとデータベースサーバのプロトタイプ実装を行った。データベースサーバに冗長性を導入する場合、サーバ間の無矛盾性を維持するために、既存のデータベースサーバを改造する必要がある。そこで、複数の無改造のデータベースサーバに対して複数のクエリを並行に実行させても無矛盾性を維持できる新しい実行方式を提案した。実システムを用いた評価では、任意の故障率を与えることが難しいため、性能評価を中心に行ったが、性能低下の大きな要因となる、同一データアイテムへの複数の更新が行なわれた場合でも無矛盾性が維持され、しかも高いスループットの達成もできた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)