成熟個体における記憶過程の操作-特定のシナプス分子を変化させるウイルスベクター
Project/Area Number |
18650087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
幸田 和久 Keio University, 医学部, 専任講師 (40334388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柚崎 通介 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40365226)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ウイルスベクター / シンドビスウイルス / レンチウイルス / 子脳 / グルタミン酸受容体 / デルタ2受容体 / シナプス可塑性 / 長期抑圧 / 小脳 / 長期抑圧(LTD) |
Research Abstract |
本研究は、遺伝子産物の機能をin vivoの神経回路において効率よく検討する新しい方法として、ウイルスベクターを用い、単一の種類の神経細胞の大多数に安定して遺伝子を発現させる方法を確立し、そのモデルケースとして、これまで機能がよく分かっていない小脳プルキンエ細胞に特異的に発現しているδ2グルタミン酸受容体(δ2受容体)の信号伝達機構を、in vfvoの小脳において解明することを目指している。 δ2受容体はいくつかの機能ドメインによって構成されている。細胞内のC末端のPDZ領域を欠損する変異δ2受容体をシンドビスウイルスベクターによって、δ2受容体欠損マウスの小脳プルキンエ細胞に導入しても、運動学習の基礎過程と考えられる小脳プルキンエ細胞での長期抑圧(LTD)の回復はみられず、LTDの誘導のためにはδ2受容体のC末端のPDZ領域を介した他のPDZ結合タンパクとの相互作用が必要であることを報告した(Eur J Neurosci,2007)。さらにδ2受容体のチャネルとしての機能を解析した。チャンネル・ボア内に点変異を持つδ2取変異体は、チャネルが恒常的に開放状態になることが知られているラーチャー変異を導入しても、チャネル活性を示さない。そこで、このδ2^<V/R>取変異体をシンドビスウイルスベクターによってδ2容体欠損マウスの小脳プルキンエ細胞に導入したところ、驚くべきことに、LTDの回復が見られた。δ2受容体はシークエンスの相同性からイオン透過型グルタミン酸受容体に分類されているが、実際にはチャネルとしては機能していないことを初めて明確に示した(JPhysiol,2007)。本研究はδ2受容体の機能の解明に加え、ウイルスベクターを用いた変異遺伝子の導入による異常表現型の回復というストラテジーが有効であることを示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The extreme C-terminus of GluRdelta2 is essential for induction of long-term depression in cerebellar slices.2007
Author(s)
Kohda, K., Kakegawa, W., Matsuda, S., Nakagami, R., Kakiya, N., Yuzaki, M.
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Journal Title
European Journal of Neuroscience 25
Pages: 1357-1362
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