内水面中容存メタン生産過程および大気とのメタン交換過程に関する研究
Project/Area Number |
18651011
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental impact assessment/Environmental policy
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
遠藤 登 Kitami Institute of Technology, 工学部, 助教 (20232994)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 正史 北見工業大学, 工学部, 教授 (10322885)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 湖沼 / 溶存メタン / マスフラックス |
Research Abstract |
平成20年度は網走湖の観測を重点的に行い、季節変化を観測した。また、屈斜路湖についても開水期表層DM濃度を観測した。網走湖に流れ込む網走川と女満別川たついても表層DM濃度の季節変動を観測した。 網走湖は塩分躍層以深においても異常なDMを有する。湖沼表面と大気のメタン交換のマスフラックスはfrm=3.282[g-CH_4/m^2/yr]となり、塩水層から淡水層に輸送されるメタンフラックスは網走湖表層から大気に放出されるメタンフラックスの約0.9%程度ときわめて微量である。従って、塩分躍層以深がDMの主な供給源ではないと考えられる。 網走湖は8月に北西部で非常に高い表層DM濃度が検出されたが他の観測ステーションでは夏季になると表層DM濃度が低下する傾向が見られる。網走湖に流れ込む女満別川、網走川でも高DM濃度が検出され、夏季にはDM濃度が減少している。多くの観測地点で夏季においては水温の上昇とともに表層DM濃度が減少し、秋季において水温の低下とともに表層DM濃度が増加している。網走湖に流れ込む河川(網走川、女満別川)は全体的に他の湖沼と比べて著しく高い表層DM濃度であり網走湖表層水の異常なDM濃度に寄与している可能性がある。 網走湖からの2008年度の風況における年間メタン放出量は0.106[Gg-CH_4/yr]となった。これは、湖沼面積は5%に過ぎない網走湖から北海道の湖沼全体から放出されるメタンの約71%に相当するメタンが出されていることになる。 以上の結果から網走湖を含む北海道全湖沼からの年間メタン放出量は0.15(=0.04+0.106)[Gg-CH_4/yr]であり、北海道陸域における人為起源の年間メタン放出量 : 約138[Gg-CH_4/yr]の0.11%相当が自然起源の湖沼から放出されていることになる。
|
Report
(3 results)
Research Products
(3 results)