Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Research Abstract |
メタノール水溶液を燃料として直接利用する直接メタノール型燃料電池(DMFC)は,構造が簡単であるとともに,可搬性やエネルギー密度に優れる液体燃料を使用する点で有利である.しかし,水素燃料電池と比べると出力密度および発電効率が劣ることが欠点である.DMFCのアノード(燃料極)におけるCO_2排出の問題,ならびにカソード(空気極)における水排出の問題を解決して高い出力性能を得るには,セパレーターと膜電極接合体(MEA)の間の接触抵抗を低く維持しながらセパレーター流路内の流速を確保することが有効である.また,流路を構成するセパレーターリブ部のMEAには反応物が供給されにくいこともDMFCの性能向上を阻む要因であり,セパレーターはDMFCの性能を大きく左右する.一方,Ni-MH二次電池の電極材料等に従来から使用されているニッケル多孔体の技術を応用した高空孔率ステンレス多孔体が最近開発されている.これはCrおよびMoの配合率の調整により高い耐腐食性を有しており,燃料電池材料としても使用できる可能性がある. そこで本研究では,DMFCの性能を大きく左右するセパレーターの流路を接触抵抗が低く空孔率が90%以上の耐腐食性ステンレス多孔体で構成することによる性能向上の可能性を検討した.出力密度および発電効率への影響について実験的な解析を行った結果,ステンレス多孔体セパレーターを使用することで抵抗分極を増加させることなく,高電流密度条件での拡散分極が低減できることが分かった.このことから,DMFCにおける高空孔率ステンレス多孔体セパレーターの利用は,接触抵抗を増加させることなく物質拡散性を向上させる効果があると考えられる. 平成19年度に本研究成果の学会発表および国際ジャーナルへの投稿を予定.
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