Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Research Abstract |
本研究で提案する汚染物質分解技術の要点は,断熱膨張で得られる超音速流れ場中でガス、蒸気状物質の過飽和度が非常に高くなることを積極的に利用し,気流中に核として浮遊させたナノ光触媒粒子表面に有害ガス状物質を強制的に集中させ,紫外線(以下UV)照射による光触媒反応で高速分解することである。昨年度の結果から,ナノ光触媒エアロゾルおよび超音速流れ場を利用した高速分解、除去手法が,空気中のガス状、粒子状PAHsを効果的に分解可能なことを確認している。また,軟X線単独の汚染物質分解の可能性を検討し,組み合わせた実験装置の設計を行った。 本年度はより詳細な分解条件の検討に先立ち,実験装置の改良に着手した。まず,ラバールノズルの奥行きを2.0mmから4.0mmとすることで装置の流量を倍にし,粒子捕集時間を40時間に短縮した。また,TTIP蒸気精製用の恒温水槽を交換し水温制御め精度を向上させた。 この新装置を用いて,信頼のおけるデータを採取しデータ数を増やすことで,対象物質であるガス状、粒子状PAHsの分解特性の検討を行い,効果的な分解条件の把握を本研究の目的とする。低沸点成分はいずれのUV強度下においても分解率にあまり差が見られなかった。また,相対光触媒濃度が高くなると分解率が高くなり,特に,相対光触媒濃度が2倍以上になると,UV強度が1,3mW/cm2のときに約7割以上,5mW/cm2のときに約9割の高い分解率を示している。このことから,低沸点成分の分解には,UV強度以上に光触媒濃度の影響が大きいと思われる。また,UV強度による低沸点成分の分解率への影響を把握するために,相対光触媒量を低くしたサンプルの採取が必要と考えられる。
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