狭流路内における燃え拡がり火炎を利用した微小重力環境火災安全性評価に関する研究
Project/Area Number |
18651083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social systems engineering/Safety system
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
伊藤 昭彦 Hirosaki University, 大学院・理工学研究科, 教授 (30127972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥飼 宏之 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50431432)
工藤 祐嗣 八戸工業大学, 工学部, 講師 (80333714)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 火災 / 消防 / マイクロフレーム / 微小重力 / 燃え拡がり / 高温・減酸素 / 浮力低減 / 火災・事故 / 微小重力環境 / 安全性評価 / 宇宙環境利用 |
Research Abstract |
宇宙環境利用の推進にあたり火災安全性の確保は重要な課題である.しかし宇宙環境で使用される多彩な材料の火災安全性を微小重力環境下で評価することは容易ではない.そこで本研究は微小重力場の燃え拡がりを通常重力場で模擬することを検討し,宇宙環境での火災安全性評価を通常重力場で低コストに行える方法について明らかにした.通常重力場で微小重力を模擬するためには火炎により生じる浮力の影響をできるだけ減少させることが必要となる.そこでまず,気流中の酸素濃度を減少させることで火炎への酸素質量流束を減少させ火炎温度を低下させた.また高温酸化剤気流を使用し周囲温度と火炎温度との差つまり密度差を減少させた.更に,流路高さを数ミリメートルとした狭流路を用いて火炎の大きさを制限し,通常の火炎にくらべて火炎体積を減少させた.それら浮力を減少させる工夫を行い対向気流中で熱的に薄いろ紙の燃え拡がり実験を行った.特に,浮力の燃え拡がり現象への影響を明確にするために,水平,45度上方そして45度下方燃え拡がりにっいて詳しく検討し,火炎形状,燃え拡がり速度の測定を行い微小重力場と通常重力場での各値を比較した.その結果,高温・減酸素狭流路内では燃え拡がり方向の影響を大きく受けず火炎形状は微小重力場での火炎形状に近づくことが明らかとなった.さらに,各方向へ燃え拡がる火炎の伝播限界条件での燃え拡がり速度はほぼ一定の値をとり,その値が微小重力場での燃え拡がり速度に定量的に近づくことがわかった.そして浮力の影響を考察するためにRayleigh数を高温・減酸素狭流路内で形成された火炎に対して算出すると,その値は流路高さが減少するほど減少し浮力の影響が低下することがわかった.このように,狭流路・高温・減酸素環境を用いることで通常重力場で微小重力場での火炎の可燃性固体表面上の燃え拡がりを模擬できることを明らかにした.
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)