着物文様としての戦争イメージに関するデータベース作成
Project/Area Number |
18652017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | Hokkaido Tokai University |
Principal Investigator |
乾 淑子 Hokkaido Tokai University, 国際文化学部, 教授 (40183008)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 戦争 / イメージ / 着物 / プロパガンダ / 吉祥 / 面白柄 / ファッション / メディア / 戦争美術 / 近代の着物 / 日清戦争 / 日露戦争 / 15年戦争 / 愛国婦人会 / 国威発揚 |
Research Abstract |
当初の目的であるデータベースはhttp://inui-zemi.xrea.bz/として公開した。また、そもそもこのデータベースを作成する目的の一つは、これまでほとんど知られていなかった戦争イメージを配した着物を公開し、広く情報を募ることであった。よって、すべての人々がコンピュータを使用するわけでもないので、これに関する書籍を『図説着物柄にみる戦争』として2007年7月に刊行した。併せて、このコレクションの一部を展示して実物を見ていただくこととした。 2007年6月29日から7月1日までの札幌紀伊国屋書店における展覧会では約1500人が来場し、8月25日から31日までの広島展では約400人、9月12日から16日の西宮展では約300人の来場があった。その他にも数カ所で3〜10枚ずつほどを展示し、多くの方々にご覧いただくことができた。またこの展示と書籍について、朝日、毎日、読売、日経、東京、中日などの新聞や雑誌が独自に取材し、記事にした結果さまざまな方々が直接に使用した体験などを寄せて下さった、おかげで、これまでは不明だった日清期の羽裏の作例を得て、また従来は全く知られていなかったタイプの作品にも巡り会った。 つまり、戦争プロパガンダを意図して作られた訳で羽に戦争文様の着物群であるが、充分に戦争への意欲をかき立てる役目を果たした実態を何人かの経験から知ることができた。また高齢の方々の中で、これを全く知らないことも多く、やはりこの種のものを着用したのは、中流以上の階層であったことも確認できた。 現在もまだ本コレクションは増加中であり、今後ともこの研究を継続し、更にこの関連分野(ガラス器、玩具絵、絵葉書など)についても考察する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)