自然言語処理技術への応用を前提とした構文意味解析のための言語学的基礎理論の研究
Project/Area Number |
18652038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
近藤 真 Shizuoka University, 情報学部, 教授 (30225627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 幸宏 創造科学技術大学院, 教授 (20193526)
小西 達裕 静岡大学, 情報学部, 准教授 (30234800)
小暮 悟 静岡大学, 情報学部, 助教 (40359758)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 構文解析 / 自然言語理解 / 意味理解 / 文脈理解 |
Research Abstract |
本年度は、本研究課題で開発中の構文意味解析器を、本研究課題と平行して開発されている日本語対話システムに組み込むことにより、複数節や複数文にまたがる意味解釈(節間解釈)において、開発中の構文意味解析器がどの程度の性能を達成しているかを評価した。 本研究で採用している意味表現では、各概念の意味が属性と属性値のペアのセットとして、フレーム形式で表現される。さらに、概念間の関係は属性値とその値となる概念を結ぶポインタで表現される。節内の解釈においては、各概念間の依存関係に基づいて属性値とその値となる概念がポインタで結ばれる。いっぽう、節間解釈においては、属性名をキーとして属性値とその値となる概念がポインタで結ばれる。言い換えると、本意味表現における節間解釈は、属性値となる概念を文脈から補完する処理であると見なせる。 評価実験では、補完する候補が文脈上に複数ある場合に、現在着目している入力文から文脈を遡って、より近い候補を補完候補として採用するというヒューリスティクスを採用し、評価を行った。その結果、構文意味解析器が正しい意味表現を出力している場合には、すべての競合する候補から正しい候補を補完できることを確認した。節間解釈に失敗している事例はいずれも、構文意味解析に失敗している場合、もしくは構文解析器の未実装箇所等、節間解釈以外の処理に由来するものであった。以上の結果から、本構文意味解析器は対話システムの構文意味理解部として十分な能力を持つものであるということが確認された。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)