エンパワメントを促す高校づくりの実践と基盤に関する臨床的研究
Project/Area Number |
18653092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菊地 栄治 Waseda University, 教育・総合科学学術院, 准教授 (10211872)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | エンパワメント / 高校教育改革 / ホリスティック / 内発的改革 |
Research Abstract |
今年度は、公立高校を対象にした全国調査によって得られたデータの再分析および「しんどい高校」に焦点を合わせた事例研究を通して、高校においてエンパワメントを促す試みがいかにして可能であり、いかなる手立てが有効であるかを考究した。明らかになった知見は、以下の通りである。 (1)わが国の高校は、選抜性と社会的威信の点できわめて階層的な構造をなしており、この傾向は新自由主義の教育政策によってさらに強化されてきている。このことは、いわば「隠れたカリキュラム」の中で「失敗の個人化」を受け入れさせる傾向があることを示している。 (2)これらの構造は、学校が受け入れる生徒集団の生育環境・中途退学状況・進路状況の間の「結晶化」を生み出している。負のスパイラルは、(1)の「失敗の個人化」を通して隠蔽・正当化されている。 (3)たしかに、高校が無力であるというわけではないが、エンパワメントを促す有効な手立てはひとくくりで語れない。高校の置かれた文脈などによって大きく異なる。たとえば、学力「中位校」では各種資格の取得が有効であることが多いが、「しんどい高校」ではむしろ既存の枠組みにとらわれない少人数のきめ細かなかかわりや地域における職業体験の方が意味を持つ。 (4)一例として大阪府立布施北高校の取り組みを挙げる。この高校では、(1)発想の転換と生徒とのきめ細かなコミュニケーション、(2)日本版デュアルシステムの導入とつながりの構築…といった要因が、学校を活気づかせ、実際に進路未定層の大幅減少と大学進学率の上昇を同時に達成した。組織のつくり方も含めて、高校にはいくつかの大きな課題と可能性があることを確認することができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)