Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
1975年、StanleyによるCohen--Macaulay環の理論を使った球面版上限予想の肯定的な解決は、凸多面体を巡る組合せ論と可換代数が接点を持つ契機となった。その後、単体的凸多面体のf列に関するg予想は、1980年、Stanleyが必要性を、B-illera--Leeが十分性を解決した。必然的に、単体的凸多面体のf列に関するg定理は単体的球面のf列に関するg予想に一般化され、当該分野の最高峰に位置する懸案の予想として君臨している。われわれの萌芽研究の目的はalgebraic shiftingとcombinatorial shiftingの理論を使い、アルゴリズム数学の観点から、球面版g予想の肯定的な解決に挑戦することにある。最終年度である平成20年度は、研究代表者が持つ萌芽的な着想を実践的な理論に育む基礎研究を推進し、今後の研究の進むべき方向性の一つを提唱した。具体的には、単体的球面のalgebraic shiftingの分類理論を構築するための基礎的な研究として、単体的球体のalgebraic shiftingがcombinatorial shiftingとして得られるような単体的球体の類を探す研究を展開し、部分的な成果を得ることができた。なお、一般に、単項式イデアルに限っても、そのジェネリックイニシャルイデアルを計算することはきわめて困難である。今後、計算代数のグループとの共、同研究を強力に展開し、ジェネリックイニシャルイデアルを高速に計算するソフトの開発をすることは、g予想の肯定的な解決に限らず、計算可換代数の発展に貢献するためにも、きわめて重要な仕事である。他方、球面版g予想に関連し、Ehrhart多項式の特徴付け問題に再挑戦し、体積が小さい凸多面体のEhrhart多項式を、嘗て、Stanleyと研究代表者が得た不等式の系列を使って組合せ論的に特徴付けることに成功し、Ehrhart多項式の研究を一歩進めることに重要な貢献をすることができた。
All 2008 2007 2006
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 6 results) Presentation (2 results)
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