Project/Area Number |
18654051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Condensed matter physics I
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
腰原 伸也 Tokyo Institute of Technology, フロンティア研究センター, 教授 (10192056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 忠彦 東京工業大学, 火山流体研究センター, 助教 (70313327)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 光物性 / 物性実験 / 分子性固体 / 光誘起相転移 |
Research Abstract |
本研究では、申請者らの研究によって光励起状態での構造変化が大きいことが予測されている電子-格子強結合系物質や有機錯体結晶を中心に、光励起によって弾性特性等の力学特性に変化を示す物質探索を行うことを目的としている。またこの目的達成の為に、申請者らが開発し実用レベルに到達しつつある、パルスX線発生法(SOR光)と同期光励起の組み合わせ技術を利用して、探索のための測定装置試作とデモ実験を試行することも重要な目的としている。本年度は強い電子-格子結合が予測される新しい物質である高濃度カルシウムドープチタン酸バリウム結晶を準備し、本格的な物質特性の評価を行った。測定として光励起の無い状態で電場誘起による結晶歪み効果を測定し、現在実用に供されているPb含有型セラミックスを遥かに凌駕する巨大な電場誘起歪み効果を確認した。これは緊急性を持った応用上も重要な発見である為、本年度はこの物質探索部分に集中した研究展開を行った。その結果、カルシウム濃度が30%超までの単結晶の作製に成功するとともに、量子揺らぎを伴う特異な温度-組成相図や、370K-2Kの非常に広範な温度域で、温度依存性、周波数依存性をほとんど示さない大きな誘電応答など、数々の特異な物性を発見することが出来た。これらの結果を取りまとめて投稿し、論文として公表した。さらに光誘起で大きな格子歪みの発生が期待できる有機結晶の探索も行い、幾つかの物質で候補を発見し、その特性の研究も実施した。この結果も現在論文にとりまとめ一部は既に公表され、一部は投稿中である。
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