Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究では,赤道,低緯度,中緯度,北極の4地点から掘削採取された海底コアに含まれるアーキア(古細菌)起源脂質の分析を行い過去600万年間の古水温の緯度勾配の変化を復元し,緯度方向熱輸送効率の変化と全球的寒冷化の関係を検討した. 平成18年度に確立した液体クロマトグラフ質量分析計を用いたTEX86指標のルーチン分析法を平成19年度は熱帯太平洋コアODP1209,亜熱帯太平洋コアODP1207,温帯太平洋コアODP1014,北極点コアIODP M0004に適用した. 熱帯・亜熱帯太平洋では,過去600年間にTEX86水温は約6℃低下したことを示した.温帯太平洋では10℃程度の温度低下であり,熱帯・温帯間の水温の緯度勾配は500万年前から300万年前は現在の7割程度であり,300万年前以降,徐々に水温勾配が大きくなり,現在のレベルに達したことが明らかにした. 他方,北極点コアではアーキア脂質の組成を詳細に検討した結果,それらの脂質の大部分は陸上土壌中アーキア起源であると推測し,TEX86値から過去の水温を推定することは困難であると判断した.
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