Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
本研究は標的分子を認識する分子不活化プローブを作製してレーザー分子不活化を行うことを目的とする.分子不活化プローブは最初の標的としてイノシトール3リン酸(IP_3)受容体を標的として作製するが,疎水性相互作用を用いることにより強い親和性を持たせることができる.この手法開発の成功により,生きた状態での細胞内分子の作用解明が初めて可能となる.具体的には,IP_3受容体をターゲットと、したレーザー分子機能不活化(CALI,Chromophore-assisted Laser Inactivation)実験を,シングルセルレベル行う.CALIは,それまで正常に機能していた分子を細胞が生きたまま壊すことができるため,機能解析に有用であると注目を集めている. 本年度は,培養細胞系あるいは組織標本の培養液に混ぜるだけで,標的蛋白質に特異的に標識化できる技術を開発した.この場合,不活化プローブを標的蛋白質に導入できる手法開発につながりCALlを汎用的手法に改良できると考えた.蛋白質には修飾標的となる末端残基を導入する.この残基にはポリヒスチジンあるいはセリンプロテアーゼの活性部位のシステインへの改変体を含むオリゴペプチドを用いる.これらの残基と細胞内の環境でそのまま特異的に反応する反応基を設計・合成する.次に,ポリヒスチジンを標的とした反応基として,多価認識できる金属錯体(Ni^<2+>)をデザインする.既存のNi^<2+>錯体と蛍光色素を用いると消光することが報告されている.しかし,既にこのメカニズムが蛍光共鳴エネルギー移動に基づくことを発見した.そこで,Forsterの関係式の重なり積分(J)をNi^<2+>錯体との間に有さない蛍光色素の開発を行った.
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