電場を利用してニオブ酸リチウム単結晶を化学量論組成融液から一致溶融成長させる研究
Project/Area Number |
18656002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宇田 聡 Tohoku University, 金属材料研究所, 教授 (90361170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 新明 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (80375104)
志村 玲子 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (90420009)
黄 晋二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50323663)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ニオブ酸リチウム / 結晶成長 / 結晶工学 / バルク単結晶 / 外部電場 / 相平衡 / 化学ポテンシャル / 化学量論組成 |
Research Abstract |
[研究の目的]ニオブ酸リチウム(LiNbO_3、以後LNと略す)は、優れた圧電体、2次非線形光学材料として重要な結晶である。LNは、化学量論組成と一致溶融組成が異なるという特徴を持ち、これまでは、結晶育成が容易である一致溶融組成の結晶が広く用いられてきた。近年、化学量論組成LNが、光学的により優れた性質を示すことが報告されている。化学量論組成LN結晶は、2重ルツボ法などを用いた手法で育成されているが、この育成は自由度が1の液相線上で行われるため、わずかな温度変動等によって結晶組成が変動するという問題がある。我々は、これまでに、外部電場印加によって平衡状態図を操作することが可能であることを示している。本研究では、この外部電場印加技術を用いて、LNの一致溶融組成を化学量論組成に一致させ、優れた性質を持つLN結晶を容易に育成する技術の確立を目標としている。 [研究の成果]電場印加による一致溶融組成の変化を検討するため、電場印加機構付きの示差熱分析装置を開発し、500V/cmの電場の下でLNの融点の変化を測定した。その結果、融点変化はLNの誘電率の組成依存性に一致し、誘電率の組成依存性が変化する48.9mol% Li_2Oで融点変化が上昇から下降に転じることを確かめた。しかしながらこの結果は、一致溶融点が化学量論組成から離れることを示す。一方、LNにMgOを添加するとレーザー損傷閾値などが上昇するなどLNの光学的特性に向上が見られる。そこで、6mo1% MgOを添加したLNの500V/cm電場による融点変化を見たところ、変化の傾向が無添加のものに比べ逆になり、結果として一致溶融点が化学量論組成に近づくことがわかった。従って、さらに高強度の電場発生装置が準備できれば、一致溶融点が化学量論組成に一致するMg:LNを育成できる可能性がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)