Project/Area Number |
18656090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐橋 政司 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (20361123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 耕作 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20374960)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | スピントルク / マイクロ波発信 / コヒーレント位相 / ナノオキサイド層 |
Research Abstract |
スピントランスファー(STT)による電流駆動スピンダイナミックスについては、単一のナノ磁性体ピラーとダブルコンタクトの位相同期において直流電流駆動により、マイクロ波域の発振が得られることが報告されている。しかしながら、ピラーをホトリソグラフィーで作製しているために、ピラーサイズ、ピラー間隔がホトリソグラフィーで制約され、より微小径のピラーサイズ、交換結合長(数十nm)に近いピラー間隔の実現はかなり困難である。本研究課題では、ナノ狭窄電子系と言った独自でユニークなナノコンストリクション構造を考案し、ナノ狭窄電子系構造体においてSTTマイクロ波の発信を検討した。熱酸化シリコン基板/Cu電極上に自己組織化ピラーの形成を含む所定の薄膜積層体を現有装置(EB蒸着、IBS)にて成膜、適宜イオンビームにて先端を加工したSTM/AFM探針を用いてIn-Situ観察もしながら、薄膜積層体を完成させた後、ナノ狭窄電子系マイクロ波計測用の垂直通電型のスピンバルブ素子試料を作製した。ナノ狭窄電子系の要となる複数の導電チャネルを含有した絶縁物構造体を磁性薄膜中に形成するための自己組織化手法(自己組織化ナノパターニングプロセス)を開発し、通常のホトリソグラフィー(トップダウンプロセス)では不可能な1nm級のパターンニングが可能となった。また、平成18年度においてスペクトルアナライザと磁場印加機構を組み込んで試作したマイクロ波の発振特性評価系を用いてマイクロ波の計測を行った。開発したプロセスを用い、特異な磁気抵抗効果を確認するとともに、強磁性接点型ナノ狭窄構造薄膜について、世界ではじめてマイクロ波の発振を確認し、GMRやTMRとは異なる特徴があることを、明らかにした。この特徴は、ナノ狭窄領域に閉じ込められた磁壁に起因していると考えられる。また、通常は50nmほどの微細な素子でしか確認されていないSTTマイクロ波発振を、1μm程度とより安価に作製可能な素子で確認することに成功した(特許出願)。
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