情報理論的に安全な多重符号化に関する符号化定理とその応用
Project/Area Number |
18656110
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Communication/Network engineering
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 博資 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30136212)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 貢 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教 (50377016)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 盗聴通信路 / ビットコミットメント / 符号化定理 / 多重符号化 / ネットワーク符号化 / 秘密分散法 |
Research Abstract |
安全な多重符号化法に関して,本年度は下記の成果を得た. 1.盗聴通信路(盗聴者がいる雑音のある通信路)では,符号化法を工夫することにより,秘密鍵を一切使用しなくても秘密情報を安全に伝送可能なことが知られている.昨年度は,複数の秘密情報を一度に多重符号化することにより,盗聴通信路を通して個々の情報を完全に安全に保ちながら,全体の情報伝送レートを通信路容量まで大きくできることを理論的に明らかにした.本年度は,無記憶通信路および情報スペクトル理論の意味での一般通信路の場合に対して,その証明を洗練したものに改良した. 2.通信ネットワーク上で互いに情報を交換するとき,後出しなどの不正が問題となる.そのような不正を防止する基礎技術としてビットコミットメントがあるが,盗聴通信路の符号化法を利用してビットコミットメントを実現できる.昨年度は,上記1で示した盗聴通信路に対する多重符号化法をビットコミットメントに適用できることを示したが,本年度はその符号化定理の証明法についても改良を行った. 3.インターネットのような複雑なネットワークを通して情報を効率よく伝送するための符号化をネットワーク符号化という.ネットワーク符号化で,盗聴者が盗聴できる通信路数に制限がある場合に,安全な符号化が可能なことが知られているが,それらは単一の情報に対する符号化法であった.本年度の研究において,複数の受信者に対する共通情報とそれぞれの受信者への個別情報を同時に安全に符号化できる可能性があることを明らかにした.
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)