物理輸送モデルと分そ生物学的手に基づくオニヒトデ広域動態解阻と重点保全海域同定
Project/Area Number |
18656138
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
灘岡 和夫 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (70164481)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜口 昌巳 独立行政法人水産総合研究センター, 瀬戸内海区水産研究所, 研究室長 (60371960)
田村 仁 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (80419895)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | マイクロサテライト / サンゴ礁生態系 / オニヒトデ / 大量発生 / 集団解析 / 分子生態 / 幼生分散 / 黒潮 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、さらに解析範囲をインド洋・太平洋各地へ広げてオニヒトデの遺伝子流動解析を試みた。対象海域は日本国内10箇所、フィリピン、パラオ、マジュロ、ポンペイ、フィジー、タヒチ、オーストラリアのグレートバリアリーフ3箇所、コロモ諸島3箇所、ケニアの計23箇所として、マイクロサテライトマーカーを用いた集団解析を行った。その結果、西岸境界流の影響があると考えられる日本国内とフィリピン、グレートバリアリーフ内、南アフリカ各地の内部ではほぼ遺伝的に均一となり、幼生分散による遺伝子流動が強く起きていることが示唆された。一方、太平洋諸島は互いに遺伝的に有意に集団分化しており、遺伝子流動が限られていることが明らかとなった。 また、集団解析、産卵期推定、黒潮周辺海域における幼生分散シミュレーションそれぞれの結果を統合的に解析することにより、オニヒトデの幼生分散における黒潮の影響や過去の大量発生の2次的伝播の検証等を行った。その結果、遺伝子解析によって示唆されていたフィリピンから日本国内への幼生分散の可能性を強く支持する結果が得られた。日本国内においても、黒潮と中規模渦の効果により非対称的にサンゴ礁間での幼生分散が起こっている可能性の高いことが数値シミュレーション解析により示唆された。遺伝子解析・数値シミュレーションの両結果から、日本国内及びフィリピン、台湾における2次的大量発生の伝播が十分に起こり得ることが証明された。一方で、太平洋諸島では統計学的に有意な集団分化が起こっていたが、数値シミュレーション上でも幼生分散範囲が限られていることが示唆され、太平洋諸島間での2次的大量発生伝播の可能性は低く、大量発生はローカルな自己加入による可能性の方が高いことが示された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)