Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
バイオマスを化学品へと変換する触媒やプロセスに注目が集まっている.バイオマス資源に由来するプラットフォーム分子には含酸素化合物が多く取り上げられており,かつ,1分子あたり複数個の酸素原子を含むものがほとんどである.本研究では,アルコール性水酸基に存在するC-0結合を切断し,それに水素原子を付加させる水素化分解反応に着目し,ここではグリセリンの水素化分解触媒の開発を行った.これは,バイオマスのエネルギー利用法の一つに,植物油からのバイオディーゼル製造があり,このプロセスにおいて,多量のグリセリンが副生し,その用途拡大に貢献することを目的としている.本研究では、陽イオン交換樹脂と金属触媒を組み合わせて用いることにより従来よりマイルドな条件で、より選択的に水素化分解反応を進行させる触媒プロセスの開発を目指した。市販のRu/Cを用いてきたが、本研究では、炭素担体の最適化、触媒調製時の処理条件などを検討することにより市販の触媒と比較して高活性なRu/C触媒の開発に成功した。さらに、陽イオン交換樹脂として用いたAmberlystは、通常120℃程度が使用最高温度であるが、これに対して新しく開発された高耐熱性を持ったAmberlystを触媒として用い、180℃程度の温度で高い収率で1,2-プロパンジオールを与えることを明らかにした。また、生成物である1,2-プロパンジオール及び1,3-プロパンジオール、エチレングリコール、1-プロパノール、2-プロパノールなどの反応性試験も行い、生成物分布や反応機構に関する考察も行った。
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