固有ひずみ利用による最適後熱処理条件(PWHT)の決定と省エネルギー化
Project/Area Number |
18656257
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Naval and maritime engineering
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺崎 俊夫 Kyushu Institute of Technology, 工学部, 教授 (60029329)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | クリープ / PWHT / 有限要素法 / 固有ひずみ / ひずみ時効 / Cr-Mo鋼 / SHT490鋼 / 省エネルギー / クリープひずみ / 溶接継手 |
Research Abstract |
(目的)本年度の目的はPWHTにより生じるクリープひずみを予測すること、および予測式の有効性を他鋼種で確認することである。 (得られた成果)過去の研究におけるPWHTにより生じるクリープひずみに関する研究成果により、クリープひずみは低温では遷移クリープ、高温では定常クリープであった。今回の一連のクリープひずみに関する実験値より、PWHT中に生じるクリープひずみは(1)遷移クリープであり、定常クリープ域は存在しなかったこと、(2)遷移クリープは時間硬化則ではなく、ひずみ硬化則にしたがうこと、(3)鉄の自己拡散に注目した活性化エネルギーを基礎とした拡散式によりPWHTのクリープが整理できたこと、(4)有限要素法を使用した数値解析によりクリープひずみの影響を受けた残留応力に結びついた固有ひずみ(室温のヤング率を乗算すると残留応力になる)が統一的に予測できること、(5)鋼種が異なるCr-Mo鋼とSHT490鋼が応力指数、時間硬化指数が同じで式で取り扱えること を明らかにした。これにより、PWHTの最適条件をクリプの立場から数値解析により、精度良く推定できることを明らかにした。特に、鋼種が異なっても数式の前にある未知定数を1つの実験のより決定すれば、PWHT中のクリープひずみが予測できることは大きな成果である。 上記クリープ予測式を使用すれば、温度上昇過程、冷却過程での熱応力発生の立場および水素拡散や元素拡散などの立場から、各企業の製品作成目的を組み合わせれば、省エネルギーを目的とした最適なPWHT条件が数値解析のみで導ける、これにより無駄なエネルギー消費がなくなり、CO_2削減に貢献できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)