レーザーアブレーション法によるシダ植物配偶体を用いた植物ボディプランの解析
Project/Area Number |
18657024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphology/Structure
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
今市 涼子 Japan Women's University, 理学部, 教授 (60112752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津島 美穂 日本女子大学, 理学部, 助手 (60287810)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | シダ植物 / 配偶体 / 幹細胞 / レーザーアブレーション / 頂端細胞 / 頂端分裂組織 / 周縁分裂組織 / ボディプラン / ボデプラン |
Research Abstract |
本年度は,シダ類の初期の分岐群であるゼンマイの配偶体を主に用いてレーザーアブレーションを行った。ゼンマイ配偶体は初期に塊状構造を作り,塊状から葉状へというシダ植物配偶体の進化を解明する上で鍵をにぎる植物群である。頂端細胞形成直後の初期配偶体の頂端細胞を破壊すると,近隣の表層細胞から新頂端細胞が形成された。また複数始原細胞期のノッチ分裂組織の中央の表層細胞を4個破壊した所,ノッチ分裂組織が別の場所に新生された。このような頂端細胞やノッチ分裂組織の新生様式は,カニクサに似ているが,もとの頂端細胞や始原細胞群の近くばかりでなく,かなり離れた場所に新生することもあり,新生場所が一定でないことがわかった。ゼンマイではカニクサに比べて頂端細胞あるいはノッチ分裂組織形成位置のコントロールが厳密でないと考えられる。また,かなり若い配偶体の頂端細胞を破壊した時,頂端細胞が新生せず,ノッチ分裂組織が形成されることがあった。頂端細胞は配偶体形成に必ずしも必要ではない可能性が示された。カニクサのオーキシン研究においては,オーキシンの極性輸送に関与するPIV相同遺伝子の単離に成功し,現在抗体作成を検討中である。アラビドプシスのPIN抗体を用いてウェスタンブロッティングを行った結果,アラビドのPIVとカニクサではかなり配列が異なっていることが推定された。また実際に配偶体からIAAの抽出を行い(理研との共同研究),シダ植物配偶体がオーキシンをもっていることを確認した。現在は,配偶体の上半分と下半分との間でオーキシン量が異なるか否かを検討中であり,IAA抗体を用いて配偶体中のオーキシンの濃度勾配を可視化し,オーキシン極性輸送が配偶体形成に大きく関与することを明らかにする予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)