Project/Area Number |
18657050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
宗行 英朗 Chuo University, 理工学部, 准教授 (80219865)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | リボソーム / 人工膜 / パッチクランプ / 一分子観察 / リポソーム |
Research Abstract |
本研究計画ではパッチクランプを行いながら膜蛋白質の一分子観察に使用可能なリボソーム系の開発を冒的とした.当初の計画では,電極の刺入を可能にするために,ゲル状の球体をまず作り,その周囲に脂質二重膜を透析法によって自発的に形成させる方法で作成する予定であったが,界面活性剤で可溶化した脂質はゲルの内部に浸透してしまい,透析を行っても表面に脂質二重層を形成することはできなかった.内部に脂質が浸透することのないガラス球では,表面に脂質膜が形成されることが蛍光性脂質による蛍光観察で確認されたので,やはりこの脂質分子の浸透が大きな問題の一つであることが確認された.また,ゲル状物質としてはアガロースやアクリルアミドを用いたが,アクリルアミドでは10μmのオーダーの比較的大きな球体を作ることが難しく,アガロースでは固すぎて電極の刺入がほとんど不可能という問題が生じた.脂質の浸透を押さえるには表面のゲル物質の密度を高くして稠密な構造を作る必要があると考えられ,それと電極の刺入が容易な柔らかい構造を作ると言うことは相反することになり,この点の難しさも浮かび上がった.これらの問題を解決するために,柔らかいゲル状物質の表面に予め作成した巨大なリボソームを付着させるという方法も試みたが,それでも脂質がゲル内に浸透する様に見える結果となった、この場合は,うまくいっても巨大リボソームを逆相蒸発などで作ることになるので膜蛋白の組み込みに難点がある。 以上の様に残念ながら,様々な問題があり,これらに関する解決策を研究期間内に見いだすことはできなかった.しかし,膜蛋白質の一分子観察をリボソーム系で行うという目標自体の重要性が薄らいだわけではなく,今後も良いアイディアを考え出して模索してゆきたい.
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)