Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
野外採取された52匹のヒトスシシマカのメス成虫の中腸より,mRNAを抽出し,中腸由来のcDNAライブラリーを作製した。そして,中腸由来のcDNAライブラリーから,ランダムに868個のクローンを選択し,塩基配列の決定を行った。そして,各クローンに対するBlastNの検索結果は,これらクローンが,342個のcDNAクラスターに分類されることを示した。さらに,クローンとクラスターを,分泌タンパク質遺伝子,ハウスキーピング遺伝子,未知遺伝子の3つのカテゴリーに分類した。その結果,それぞれのカテゴリーに属するクローンは,41%,28%,31%であった。また,それぞれのカテゴリーに属するクラスターは,14%,30%,56%であった。次いで,同一クラスターに含まれるクローンの平均数数を求めた結果,分泌タンパク質遺伝子,ハウスキーピング遺伝子,未知遺伝子は,『各々7.37,2.36,1.39であった。したがって,中腸では,分泌タンパク質潰伝子をコードするmRNAが多く重複して発現していることが示された。また,分泌タンパク質の多くは,タンパク質消化酵素であり,中腸は,吸血により摂取された血液のタンパク質を消化する重要な器官であることが推測された。また,未知遺伝子が,数多く発現していることが示され,蚊の中腸は,生物種の中で特異的な器官であることも推測された位今後,これら未知遺伝子の機能などを解析し,殺虫剤の開発につなげる必要性があると考えられる。
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