海産緑藻の特異な細胞再生現象に機能する内在性蛋白質の会合体形成機構の解明
Project/Area Number |
18658084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
堀 貫治 Hiroshima University, 大学院・生物圏科研究科, 教授 (50116662)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 海藻 / 細胞再生 / 分子機構 / 多核単細胞性緑藻 / 細菌再構築 / レクチン |
Research Abstract |
緑藻ハネモ類を含む海産の多核単細胞性緑藻は特異な再生機能をもつことが知られている。すなわち、海水中に流れ出た細胞内オルガネラから細胞を再生することができる。この現象の分子機構の全容が明らかになれば、「人工細胞の構築」や「新規の遺伝子導入法の開発」などが可能となる。本研究ではハネモ属緑藻を対象として、細胞内容物からの細胞再構築現象に鍵化合物として機能する57kDa糖蛋白質(BPL-54)と17kDa蛋白質(BPL-17)の生理条件下での相互作用および会合体形成機構を明らかにすることを目的とした。 本年度の当初実施計画では、ハネモBryopsis plumosaの2種レクチン、BPL-54とBPL-17を用いて、その複合体形成ならびに会合体形成の機構を解析する予定であった。しかし、同藻の試料量が少なく、解析に必要な精製レクチン量を得ることができなかった。そこで、十分量のハネモ属レクチンを得るために、両レクチンの大腸菌発現系を構築して安定調製法を確立することにした。また、同様の細胞再生機能を有するネザシハネモB.corticulansから類似レクチン、BCL-54とBCL-17の精製を行った。 その結果、BPL-17については、作成した発現コンストラクトをBL21株に導入し、得られた組換え体(融合蛋白質)を封入体として回収後、His/rBPL-17として精製した。これをリフォールディングし、最終的にrBPL-17を培養液250mlあたり3.5mgの収量で得た。本組換え体の糖鎖結合特異性および分子量が天然由来のものと一致することを確認した。BPL-54についても同様の手法を用いて活性組換え体を得たが、低収量であった。一方、ネザシハネモの天然藻体から、BCL-54およびBCL-17を比較的高収量で得た。 今後、新たに調製した上記レクチンを用いて、当初計画を実行する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)