高病原性インフルエンザを制御する新規抗ウイルス薬の検索
Project/Area Number |
18658121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀本 泰介 The University of Tokyo, 医科学研究所, 准教授 (00222282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五藤 秀男 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50323639)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | インフルエンザ / プロテアーゼ / インフルンザ |
Research Abstract |
本研究では、特に人に対する高病原性インフルエンザウイルスの増殖に必須であるHAタンパク質を開裂、活性化する新規のプロテアーゼの同定を行い、その活性を抑制するプロテアーゼ阻害薬を新規の抗インフルエンザ薬として探索することを最終目的とした。昨年度、NA遺伝子分節のみを高病原性であるスペイン風邪ウイルス由来、その他の全ての遺伝子分節は弱毒である実験室継代PR8(H1N1)株由来のウイルスを、リバースジェネティクス法により作製したところ、トリプシン非存在下でプラックを形成することがわかった。このプラック形成能は、ウイルスの細胞での多段階増殖の指標である。本年度は、このプラック形成機構のメカニズムについてアプローチをしたところ、スペイン風邪ウイルスのNAタンパク質以外のNA、例えば一般の弱毒ウイルスのN1亜型のNAタンパク質においても、若干ながらプラックを形成する活性があることがわかった。したがって、当実験系では、強毒ウイルス特有の現象を探索することはできなかったものの、逆に、用いた培養系(MDCK細胞)において、HAタンパク質を開裂活性化する新規プロテアーゼが存在することが明らかになった。現在、このプロテアーゼの本体について、発現クローニング法などを用いてその同定を試みているものの、成功までには至っていない。この新規プロテアーゼに対する感受性の違いが、例えば、標的とする呼吸器官におけるサイトカイン産生性と関連し、その結果、ウイルスの病原性が決定されている可能性もあり、今後の検討課題として重要であると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)