蛋白質結晶構造解析に基づく新たな心不全治療薬デザインのための基礎研究
Project/Area Number |
18659068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
乾 誠 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (70223237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 佳弘 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90301308)
今田 勝巳 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (40346143)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 心筋小胞体 / カルシウム輸送調節 / ホスホランバン / 蛋白質結晶 / アプタマー / 創薬 / 蛋白質精製 / 2次元結晶 / 3次元結晶 |
Research Abstract |
心臓収縮力の調節では、心筋細胞内Ca^<2+>の貯蔵部位である筋小胞体(SR)を介するCa^<2+>輸送が主要な役割を果たす。心筋SRのCa^<2+>輸送は、Ca^<2+>ポンプATPaseとその調節蛋白質ホスホランバンによる蛋白質間相互作用によりもたらされ、調節されている。さらに、心不全などの病的状態においても心筋SRのCa^<2+>輸送異常が深く関与していることが明らかになっている。本研究では、ホスホランバンを標的とし、ホスホランバンとCa^<2+>ポンプATPaseの相互作用を阻害する新たな心不全治療薬を直接にデザインするための基礎検討を行うことを目的とした。ホスホランバンに直接結合する薬物をデザインするため、ホスホランバンの細胞質ドメインに結合するDNAアプタマーを検索した。得られたアプタマーはホスホランバンに結合するのみならず、心筋小胞体のCa^<2+>ポンプATPase活性を促進した。このホスホランバン・アプタマーは、Ca^<2+>ポンプATPaseのCa^<2+>濃度依存性曲線を左方に移動させることから、ボスホランバンとCa^<2+>ポンプATPaseの相互作用を阻害すると考えられる。さらに、このホスホランバン・アプタマーとホスホランバン細胞質ドメインの複合体の結晶作成を試みた。その結果、微小結晶を作ることに成功した。さらに、至適条件を検討することにより、高解像度のX線解析可能な結晶が得られると考えられる。 以上の成果は、得られたホスホランバン・アプタマーのみでも心不全治療薬となる可能性があるが、さらに低分子合成化合物による医薬品開発への道を拓くものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)