スキルス胃癌細胞と胃壁線維芽細胞の直接接着相互作用により発現誘導される分子の同定
Project/Area Number |
18659096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横崎 宏 神戸大学, 医学系研究科, 教授 (10200891)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 病理学 / 癌 / 発現制御 / 生体分子 / マイクロアレイ / 細胞接着 / 細胞増殖 / スキルス胃癌 |
Research Abstract |
スキルス胃癌は早期診断が困難で、急速に線維化を伴いつつ胃壁を浸潤し、比較的早期より播種性腹膜転移を伴うことが多く極めて予後不良である。その特徴的組織構築の背景に存在する分子機構を明らかにすることを目的に以下のような共培養系を構築し、分子病理学的解析を加えた。 (1)固着性増殖させた胃壁由来線維芽細胞(NF25およびNF26)又は小腸壁由来線維芽細胞(NFj2)の培地内に浮遊性増殖するスキルス胃癌由来培養胃癌細胞(HSC-39)を共培養する系を確立した。 (2)HSC-39はNF25およびNF26と接着し、胃壁由来線維芽細胞の増殖を促進するが、NFj2とは接着せず増殖促進も起こさなかった。 (3)胃癌細胞との接着により増殖する胃壁由来線維芽細胞と未処理線維芽細胞との発現遺伝子の差を、cDNAマイクロアレイを用いて網羅的に解析し、特異的に発現の亢進する遺伝子として、VCAM1(vascular cell adhesion molecule 1)、TCF4(transcription factor 4)、PEPP3(phosphoinositol 3-phosphate binding protein 3)、FGB(fibrinogen B beta polypeptide)、ABLIM1(actin binding LIM protein 1)などを見出した。 (4)これら誘導遺伝子の内、VCAM1に関しては、実際の共培養系での胃壁由来線維芽細胞におけるmRNA、蛋白レベルでの発現誘導を確認した。 (5)免疫組織化学的に抗VCAM1抗体を用いて外科的切除されたヒト胃癌組織を検索すると、VCAM1がスキルス胃癌の癌細胞周囲間質細胞に強く発現しているが、非スキルス胃癌ではその様な現象が殆ど認められないことを発見した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)