外来病原因子による下痢発症生理におけるプロテオーム解析
Project/Area Number |
18659173
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
石埜 正穂 Sapporo Medical University, 医学部, 准教授 (30232325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三瀬 敬治 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30200025)
長嶋 茂雄 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60433116)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 生理学 / プロテオーム / 下痢 |
Research Abstract |
本研究では、正常便と下痢便において出現量が変動するようなタンパク質を2次元ゲルで同定できるようなシステムの開発を行った。最初に、下痢便をルーチン操作で簡便に得られる方法として、ひまし油による化学的な下痢の誘発を行った。ひまし油をICRマウスの胃に直接投与することによって、1〜3時間の間に下痢便が得られた。下痢便および下痢誘発直前の正常便(コントロール)は、バッファー中で膨潤させてから、遠心分離で上清を回収した。上清中のタンパク質をそのまま2Dゲルにかけても、あらゆる成分が大量に存在するため、特定のスポットの増減を観察することは不可能であった。そこで、種々の分画方法を検討するなかで、特定のリポソームをアフィニテー単体として活用してタンパク質の濃縮・分画を行ったところ、有限数の鮮明なスポットが2Dゲル中に観察され、しかもそれらのスポットの中の少なくとも一部が下痢便と正常便で顕著に増加・減少または消長することが見出された。そこでそれらのスポットを回収し、MSスペクトロメータで同定したところ、一連の血漿タンパク質が観察された。これを踏まえて、生理的作用の明らかな複数の下痢誘発物質(カルバコール、プロスタグランジンE2、セロトニン)について同様な実験を行ったところ、同様な血漿タンパク質に加え、一部の興味あるタンパク質が下痢便特異的に観察された。これらタンパク質が持つ生理的意義や診断への応用について今後さらに検討をすすめる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)