Project/Area Number |
18659228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
矢野 雅文 Yamaguchi University, 医学部附属病院, 講師 (90294628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 健 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (50363122)
池田 安弘 (池田 安宏) 山口大学, 医学部, 講師 (00260349)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 拡張不全 / タイチン / 筋小胞体 / カルシウム / リアノジン受容体 |
Research Abstract |
高血圧やRAS系の亢進等により肥大した心筋において、さらに過剰な交感神経刺激(β刺激)が加わると、PKAによるRyR2の過リン酸化→FKBP12.6のRyR2からの解離→拡張期Ca2+ leakが生じ、titinの発現亢進を介して左室スティフネスは増大し、拡張不全に至るという仮説を検証するために、大動脈の縮窄ラットに、isoproterenolによるβ受容体刺激を慢性的に加え拡張不全を呈するか否かを検討した。まず、低用量isoproterenol(ISO:1mg/kg/day)を一週間投与するとRyR2の過リン酸化→FKBP 12.6のRyR2からの解離→拡張期Ca2+ leakが生じたが、アンギオテンシンII受容体拮抗薬のカンデサルタン同時投与によりそれらは抑制された。次に、低用量isoproterenolに加えて、腹部大動脈狭窄を作成、4週間負荷したところ、ISO負荷群ではbanding単独群に比し、左室圧、左室肥大は同程度であるものの、左室弛緩は高度に障害されており(Tauの延長、心エコー上E/Aは増大)、左室コンプライアンスも低下の傾向を示していた。titinの蛋白発現量はISO負荷群で多い傾向にあった。心筋組織の繊維化の程度にはISO負荷群と非負荷群で有意な差が無いため、左室コンプライアンスの低下には、titinの蛋白発現増大に伴うdynamic stiffnessの増大が関与していることが示唆された。以上より、慢性的なβ受容体刺激はtitinの蛋白発現量を増大し、拡張不全を生じる可能性があること、さらにアンギオテンシンII受容体拮抗薬は拡張不全の発現をCaハンドリング改善により予防できる可能性が示唆された。
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