Project/Area Number |
18659238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
桧山 桂子 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (60253069)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 肺腺維芽細胞 / 増殖制御 / 不死化 / 遺伝子発現 / テロメラーゼ / アポトーシス / 肺線維症 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
肺線維芽細胞の増殖制御機構を解明することは、原因も特異的治療も確立されていない肺線維症の特異的分子標的治療の開発をめざすために不可欠である。そこで、ヒトテロメラーゼ遺伝子TERTを導入することにより、本来不死化困難と報告されている胎児肺線維芽細胞の非腫瘍性不死化細胞株を桝立した。まず樹立した不死化クローンが足場依存性を維持し、造腫瘍性もないことを確認した。この非腫瘍性不死化細胞株とテロメラーゼを導入しても延命のみで100 PDL前にアポトーシスを生ずる通常の胎児肺線維芽細胞クローンの遺伝子発現プロファイルを網羅的マイクロアレイ解析により比較し、肺線維芽細胞の不死化を規定している候補遺伝子として、発現増強遺伝子31、発現抑制遺伝子50遺伝子を同定した。これら候補遺伝子は、さまざまな不死化ヒトがん細胞株のみならず、肺線維芽細胞や正常気道上皮にSV40 EAをTERT遺伝子とともに導入して得た不死化トランスフォーム肺線維芽細胞やトランスフォーム上皮細胞において発現変動している遺伝子とは異なることを認めた。また、正常foreskin線維芽細胞および血管内皮細胞にTERTを導入して樹立した多臓器由来不死化正常細胞における不死化規定候補遺伝子とも異なっていた。ゆえにこれら81個の遺伝子は、従来生体が有すると考える正常肺線維芽細胞特異的な増殖制御遺伝子候補であることが期待された。今後これら候補遺伝子の機能解析、肺線維症患者における発現レベル・多型解析によりさらに候補を絞り、肺線維芽細胞の増殖を制御する肺線維症の分子標的治療開発へ展開してゆきたい。
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