FGF23/klothoによるミネラル代謝と寿命制御
Project/Area Number |
18659251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宮本 賢一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70174208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑波田 雅士 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (30304512)
瀬川 博子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (70325257)
辰巳 佐和子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, COE研究員 (80420545)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | カルシウム / リン / klotho / 老化 / ビタミンD |
Research Abstract |
本研究の全体構想は、腎臓脳を結ぶリン代謝調節機構を中核として、Kloth-FGF23の結合による分泌される抗老化因子の同定と、Sirt1活性化機構について検討する。つまり、klotho/FGF23/Sirt1経路による寿命制御を連結する新しい概念「腎ミネラル老化学」分野の分子基盤の確立を目指すものである。本研究の結果、以下の成果を得た。マウス脳脈絡層からシグナルシークエンストラップ法を用いて、リンに応答する分泌蛋白の同定を試みた。その結果、分泌型klothoなどの数個の候補クローンが得られた。次に、FGF23/klotho経路が脳脈絡層に存在することを明らかにした。この経路で活性化される、抗老化因子の精製は成功しなかった。さらに、FGF23の脳内注入により活性化される分子の同定を試みたが、ERKなどの蛋白の活性化とNa/K-ATPase蛋白の低下が確認された。さらに、寿命遺伝子であるSirt1の活性化が確認された。次に、Kl/klマウスの高リン血症を是正すると、表現型の回復と、寿命の延長が観察された。一方、FGF23-KOマウスでは寿命短縮、高リン血症、高ビタミンD血症が見られるが、リン制限での表現型の回復が観察できなかった。以上より、脳室脈絡層に発現するklothoはFGF23の受容体として機能できること。また、klotho/FGF23のシグナルは、ERKのリン酸化を介してSirt1の活性化を促進すること。さらに、リン代謝の改善はklotho変異マウスの表現型を回復させ、これらにはSirt1の活性化が関与していることを明らかにした。つまり、klotho/FGF23/Sirt1経路は脳内と腎臓におけるミネラル代謝を調節し、さらに老化制御に関与する可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(21 results)