Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和彦 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80263911)
土屋 賢治 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20362189)
杉原 玄一 浜松医科大学, 医学部, 助教 (70402261)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部, 助教 (10285025)
関根 吉統 浜松医科大学, 医学部, 助手 (70324358)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
本課題は,統合失調症の「二重衝撃仮説(Two hit hypothesis)」の証明を目的とする。これは遺伝因としての「First hit(第一衝撃)」が統合失調症の脆弱性を形成し,ついで環境因としての「Second hit(第二衝撃)」が加わって統合失調症が発症する,とする仮説である。 昨年度まで、我々は子宮内胎児仮死経験ラットに認められる(1)メタンフェタミン投与後の移所行動量亢進,(2)海馬のBrdU陽性細胞数減少,(3)海馬の顆粒細胞数減少、の知見を得て、第34回日本脳科学会での発表を行った(現在投稿準備中)。この成果から,GAD67ノックアウトマウス(GAD67(+/-))に第二衝撃としての子宮内胎児仮死を経験させる実験を試みたが,子宮内仮死を経験することによってマウスがほとんど死んでしまったため,子宮内仮死について実験条件を再び検討した。その結果,現在のプロトコールをマウスに適用してモデルを作成することは困難との結論に至り,プロトコールを改善しても再現性のある実験結果が得られなかったため,本研究補助を受ける年度内に子宮内胎児仮死経験マウスを作ることを事実上断念した。 GAD67遺伝子改変マウスの再解析では,行動量の日内変動,ドパミン作動薬(メタンフェタミン)による移所行動量,PPI,社会的行動(Social Interaction)に有意な変化が認められなかった。さらに現在所有する動物実験設備下ではGAD67遺伝子改変マウスの交配・出生の効率が悪いこともあり,今後の行動実験に十分なマウスの提供ができない見通しも判明した。 以上の理由により,本研究計画を本年度内限りで中止することを決定した。
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