Project/Area Number |
18659362
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | International University of Health and Welfare (2007) University of Tsukuba (2006) |
Principal Investigator |
山本 達生 International University of Health and Welfare, 大学病院, 教授 (00302414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正田 純一 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (90241827)
小田 竜也 筑波大学, 人間総合科学研究科, 講師 (20282353)
川上 浩司 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (70422318)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 胆嚢癌 / 癌遺伝子 / 実験動物モデル / 発癌機構 / 分子表的治療 / イムノトキシン療法 / IL-4 receptor / 粘液形質 |
Research Abstract |
BK5.ErbB2トランスジェニックマウスの解析 BK5.erbB2トランスジェニックマウス(以下Tgマウス)胆嚢癌ではWt胆嚢に比して、Muc1、Muc3の転写レベルは低下していたが、Muc4は顕著に増加していた。インサイツハイブリダイゼーション・免疫組織化学よりMuc4mRNAおよび蛋白はTgマウス胆嚢癌の癌上皮に顕著に発現していた。また免疫組織化学よりMuc4はerbB2と同一癌上皮部位に発現していた。免疫沈降の結果よりMuc4はerbB2と複合体を形成しており、Wt胆嚢に比してTgマウス胆嚢癌ではerbB2のチロシンリン酸化は顕著に亢進していた。Tg胆嚢癌部に比して、気管、食道、前胃におけるMuc4発現は微弱または陰性であった。本TgマウスにおけるMuc4発現は、胆嚢癌部位のみに過剰発現が認められたこと、癌部は非癌部に比して顕著な発現が認められたこと、erbB2と複合体を形成することより、そのチロシンリン酸化を亢進することより考えて、胆嚢発癌またその進展にかかわるerbB2シグナル伝達機構の活性化に重要な役割を演じていることが推測された。 ヒト胆嚢癌における癌関連粘液形質MUC4の解析 ヒト胆嚢癌51例における手術標本についてMUC4の発現頻度および病理学的悪性度との関連性について検討した。その結果、MUC4は51例中34例(67%)に発現していた。特に、高分化あるいは中分化腺癌における発現頻度が高率であった。免疫沈降と蛍光免疫染色の結果、MUC4は癌遺伝子産物であるerbB2と会合していた。さらにMUC4とerbB2の会合はerbB2の顕著なリン酸化と関連していた。その下流では、MAPK、Aktのシグナル分子のリン酸化が生じており、またアラキドン酸代謝の活性化因子であるCOX-2の強い誘導が観察された。細胞実験において、heregulinの存在下では、MUC4の過剰発現は細胞増殖能を亢進させた。これらの解析結果より、MUC4は、胆嚢癌部位のみに過剰発現が認められたこと、erbB2と複合体を形成することより考えて、胆嚢発癌またその進展にかかわるerbB2シグナル伝達機構の活性化に重要な役割を演じていることが推測された。
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