Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花桐 武志 産業医科大学, 医学部, 講師 (30299614)
野添 忠浩 (野添 倫浩) 産業医科大学, 医学部, 講師 (90325457)
浦本 秀隆 産業医科大学, 医学部, 助教 (90389445)
安元 公正 産業医科大学, 医学部, 教授 (30150452)
菅谷 将一 産業医科大学, 医学部, 助手 (40352306)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
非小細胞肺癌における上皮成長因子受容体(Epidermal growth factor receptor:EGFR)遺伝子を標的としたチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)gefitinibの感受性と耐性に関わる解析を前年度に引き続いて行なった。 1.TKI:gefitinib感受性と耐性に関わる変異の同定と臨床的意義 非小細胞肺癌670例,うち腺癌488例のEGFRのExon19delとExon21L858Rの変異を解析し,腺癌の37.7%に変異を認め,女性,非喫煙に多く,女性においてはL858R変異が有意に多いことが認められた。一方,EGFRの下流シグナルに位置するK-ras遺伝子変異は,喫煙者に多いことが示された。予後解析から,EGFR変異は,gefitinib治療効果良好予測因子であること,K-ras遺伝子は,gefitinib治療効果不良の予測因子であり,K-ras変異自体が予後不良因子であることを示した。 2.Gefitinibに対する感受性に関する臨床試験と耐性発生機序に関する解析 EGFR変異(19del,21L858R)を有する肺癌患者に対し,gefitinibを投与する前向き臨床試験を実施し,19例の登録を終了し解析を行なった。奏効率は63.2%,病勢コントロール率は89.5%,中間無増悪期間は7.1M,中間生存期間は20.0Mであり,EGFR変異例は,治療効果予測因子であるとともに,予後向上に寄与することが示された。Gefitinibが奏効した後に耐性となった7症例の腫瘍の解析で,5例にEGFRのexon20 T790M点突然変異を検出し,獲得耐性を規定する因子であると考えられた。また,19del症例でgefitinib耐性症例の腫瘍からExon20 G796A変異を検出し,in vitro解析でgefitinib耐性を確認し,耐性機序の一つの機序であることを報告した。
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