脳神経系特異的な虚血性細胞死の分子シグナル制御機構の解明
Project/Area Number |
18659424
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
荒木 令江 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (80253722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐谷 秀行 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (80264282)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | p53 / ノックアウト / 虚血性アポトーシス / プロテオミクス / トランスクリプトーム / 2D-DICE / cICAT / 海馬 |
Research Abstract |
近年、虚血性ストレスによる脳神経系の組織障害が問題となっている。我々は、急性・慢性的な虚血や癲癇性発作等における局所的な脳組織障害の発生に、p53分子を介する脳神経特異的な細胞死へのシグナルが大きく関与していることを明らかにした。p53はく遺伝子損傷や各種の生体ストレスのシグナルによって誘導され、細胞周期、アポトーシス、DNA修復・複製、分化等を制御する多機能性分子として、あらゆる生命科学分野で最も注目されているが、脳神経系細胞における機能の詳細は未だ解明されていない。本研究では、虚血性ストレスによる脳神経組織障害発生のメカニズムを解明する一つの手段として、本研究では、p53遺伝子ノックアウトマウスを用いて、虚血性神経細胞死の誘導と、脳神経組織・細胞内のp53の動態、及びp53有無に付随して発現や機能を調節されるシグナルネットワークに関わる分子群を検索/同定し、これらのタンパク質レベルでの構造と機能解析を行い、p53を介して誘導される脳神経細胞死に関連するシグナル分子の検索を行った。p53正常(+/+),ノックアウト(-/-)マウスの総頸動脈結紮による海馬・線条体神経細胞の虚血性遅延障害モデルを開発し、各脳組織・細胞のプロテオーム及びトランスクリプトーム解析の方法論を確立した。プロテオミクス融合解析法は、2種類(2D-DIGE法・cICAT法)のproteomic differential display法を同時進行で行うとともに、DNAチップによるmRNA発現差異解析を行い、サンプル間差異情報を融合させる方法である。現在までに、2D-DIGE法においては、約4000個の全蛋白質から213個の特異的な蛋白質(p53遺伝子の有無にかかわるもの93個、虚血性アポトーシスに関わるもの53個、p53およびアポトーシス両者が特異的に関わるもの39個)が検出された。又、cICAT法による解析においては297個の特異的な蛋白質がp53およびアポトーシスに関わる分子として同定された。これらの結果をシグナルネットワーク解析ソフトに供与して特異的p53依存性のアポトーシスシグナル経路を抽出したところ、既知のcaspase9を介したアポトーシス経路に加え、レドックス関連因子群、notch, wint, cadherin等の関与するシグナル系がユニークな経路として検出された。本研究によってp53及び関連分子の神経細胞死に関わるシグナル伝達機構の一旦が明かになり、これらの分子シグナルの活性を調節する薬剤やターゲット分子が、脳神経系組織障害の予防や治療へ応用できる可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)