マイクロイオンビームによる神経障害性疼痛モデルの作成と中枢神経反応の解析
Project/Area Number |
18659457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
後藤 文夫 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00092015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 英章 群馬大学, 医学部, 講師 (20302482)
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Project Period (FY) |
2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 重粒子線 / 神経因性疼痛 / グリア / 神経成長円錐 / 再生軸索 / 静脈麻酔薬 / 再生医療 |
Research Abstract |
In vivoの実験系では、マイクロビーム照射によって新たな神経因性癖痛モデルを作成することを目的としているが、まず、脊髄神経結紮による従来の神経因性疼痛モデル(Spinal nerve ligation : SNL)を作成し、脊髄における分子生物的変化のデータを集積している。今年度は、モデル作成後の脊髄ダリア(アストロサイトとマイクログリア)の活性化の時間経過と、疼痛関連行動との関連について重点的に検討した。SNL後の脊髄後角では、アストロサイトとマイクロダリアが術後1週間をピークに活性化し、2ヶ月後においてもその活性化は続いていた。しかしながら、疼痛行動に及ぼす影響は、神経結紮後1週間以内が重要な役割を果たしており、その後はダリアの活性化を抑制しても、痛みにはなんら関与しないことを明らかにした。今後、神経へのマイクロビーム照射の影響を検討する上で、重要なデータとなりうる。 神経情報伝達機構に関する細胞生物学的研究では、細胞の成長過程、細胞間認識をタイムラプス顕微鏡下に観察する研究を開始した。胎生8日目chick DRGを採取し、BPE添加F12培地で20時間培養する。その後、重粒子線照射に対する反応を、線量、および、暴露時間を段階的に変化させることにより、定量的に解析している。突起の伸展もしくは退縮速度の測定に加え、神経突起や成長円錐の構造や運動性に関する形態学的な検討も加えた。一方、胎生10日目chick sympathetic chainとDRG、網膜神経節細胞層を採取し、麻酔薬プロポフォールが濃度依存性に神経突起および成長円錐部の形態を変化させることを証明し、こちらは論文として報告した。この実験系を用いれば、重粒子線による物理的なエネルギーによる傷害と他の薬剤とも比較可能と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)