顕微フェムト秒光カーゲート測定法の開発と機能性蛋白質への応用
Project/Area Number |
18685004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
谷口 誠治 Institute for Laser Technology, レーザーバイオ科学研究チーム, 研究員 (00342725)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥13,910,000 (Direct Cost: ¥10,700,000、Indirect Cost: ¥3,210,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2006: ¥10,660,000 (Direct Cost: ¥8,200,000、Indirect Cost: ¥2,460,000)
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Keywords | 光カーゲート / 顕微分光 / 蛋白質 / 光反応ダイナミクス / fsレーザー分光 |
Research Abstract |
蛋白質微結晶のフェムト秒時間分解蛍光観測を行うため、光カーゲート法と光学顕微鏡を組み合わせた顕微フェムト秒光カーゲート測定装置の構築に関する研究を行った。励起光源としてパルス幅約70フェムト秒のチタンーサファイアレーザーのオシレーターシステムを用い、その第二高調波(410nm)を励起光として、基本波(820nm)をゲート光とした。ゲート光強度はレーザーの再調整および光学系の見直しにより前年度から約30%増強し、1W(76MHz、〜70fsFWHM)とした。試料部には倒立顕微鏡(OLYMPUS IX71)を導入し、反射型体物レンズ(×40)を使用する事により時間分解能の低下を抑える、蛍光集光部にピンホールを導入し迷光を抑える等の措置を行った。光検知には感度の高い窒素冷却型のCCD検知器を用いた。この結果、カー媒体としてCS_2を用いた場合に、観測に十分な高い強度のカーシグナルの観測に成功した。この結果は、光源として光強度の低いオシレーターシステムのみを使用した場合にもフェムト秒光カーゲート法の構築が可能である事を示した点で意味があると思われる。 また、蛋白質結晶の光初期反応について、顕微フェムト秒時間分解計測による光活性黄色蛋白質PYPの初期異性化、およびFMN結合蛋白質の光誘起電子移動について検討し、PYPでは溶液中とほぼ同様の挙動を示したが、FMN結合蛋白質の結晶状態で溶液中(寿命約170fs)よりも遅い反応(寿命700fs以上)を示す事が明らかとなった。この理由として、溶液中では蛋白質周囲の水分子の水分子の影響が最も大きいと考えられ、状態間での蛋白質の機能性の差異を実験的に明らかとした。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)