Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本研究では,キャッシュメモリの基本パラメタの一つであるキャッシュライン長を動的に変更することを考える.そのために,大きなライン長を持つRowキャッシュと小さなライン長を持つColumnキャッシュを組み合わせたRow and Columnキャッシュを用いた.動的な構成変更を実現するには,大ライン長に適したデータと小ライン長に適したデータを実行時に的確に検出し,それぞれを適切なキャッシュラインに割り当てることが必要になる.この割り当てを効果的に行なうキャッシュ管理方式について研究し,性能評価を行なった. 一方,本方式の応用対象として,クラスタ型プロセッサに着目し,命令スケジューリングに関する研究を行なった.この手法では,クラスタ化されたデータパスを利用して,レジスタファイルへのアクセスを分散させる.その場合,どの命令をどのクラスタに割り当てるのかを決定することが重要であり,ここでは,命令間のデータフォワーディングに注目して,割り当てを行なった.性能評価から,低消費電力のマイクロプロセッサを実現できることを明らかにした.このプロセッサは,ロードストアユニットが独立していることから,Row and Columnキャッシュとの親和性が高いと思われる.詳細な評価が今後の課題となった. 以上,本年度の研究では,タグレス化によるキャッシュの動的構成変更に向け,キャッシュ管理方式と,命令スケジューリングの観点を中心に研究を行ない,今後の課題を明らかとした.
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